舌が汚いとどうなるのか
舌を見て白くなっていると、気になりますよね。
あの白いかたまりは、舌苔と言われるるもので細菌や食べかすが固まったものです。
舌苔が付く量や位置は人によって異なります。
舌苔が増えてしまうと、口臭の原因となります。
舌磨きの効果
舌磨きは舌苔を除去することができますので、口臭の予防に役立ちます。
そのほか、口腔内を清潔にすることで虫歯や歯周病の予防にもなります。
口腔内の細菌は、全身にも影響しています。免疫力の向上、心臓疾患の予防に効果があるとする意見もあります。
特に関係が深いと言われているのが腸内環境です。
舌の細菌を除去することによって、腸内の悪玉菌が減少して、善玉菌が優勢になり腸内環境が改善したという実験結果もあるのです。
近年は腸内フローラという言葉になぞらえて、口内フローラと呼ぶこともあるくらいです。
実際に口腔内にも1,000億以上の細菌が生息しており、そうした菌類のバランスを整えることは重要なのです。
舌磨きはするべきなのか
舌のメンテナンスをしている人の割合は4割以下と言われています。
舌磨きの普及率はまだまだ少ないわけですが、口臭が気になる方は専用のブラシなどを使って実践してみるとよいでしょう。
ただし磨きすぎは要注意です。舌の粘膜が傷ついてしまいますし、それにより口臭が悪化することもあります。特に金属製の舌磨きブラシを使うと舌が傷つきやすいです。
これまでに蓄積した舌苔が一度の掃除でなくなることはありません。
しっかりを水分を含んでから、優しく触ることを心がけ、舌の根元から先にかけて磨いていきましょう。
頻度は1日1回程度で構いません。細菌が最も繁殖するタイミングである起床直後がおすすめです。
舌磨きはしない方がよいという意見もある
歯科医師の中には、舌磨きをする必要がないという方も少なからずいらっしゃいます。
理由はやはり、舌磨きによる舌の傷つきです。
特に舌を磨いた時に、糸状乳頭を削り取ってしまう可能性があることが懸念しているのです。
磨きすぎることによって、味覚障害になってしまう可能性も実際にあるのです。
こうした医師の方々は、舌磨き以外の方法で舌苔が蓄積しないようにすることをおすすめしています。
そもそも口腔内を清潔にして、唾液が豊富に分泌されていれば舌苔は必要以上に溜まってしまうことはありません。
歯磨き、うがい、よく噛んで食べる、ストレスをためないといった基本的な対策で十分な量の唾液の分泌を促すことができます。
常に口で呼吸する癖がある方は、注意が必要です。
特に寝ている時に口で呼吸しまうと、口腔が乾燥し細菌が繁殖しやすい状態となってしまいます。
舌磨きをするつもりの方も、口が本来持っている自浄作用の働きを促していくことは重要です。